【社内インタビュー】探偵の聞き込み調査 ヒアリングの手法とテクニック - 企業信用調査の総合探偵社 テイタン
調査会社ではどのような調査を行っているのでしょうか。
今回はテイタンで調査に携わっている社員にヒアリング調査について話を聞きました。
ヒアリング調査はどんなものでしょうか?
「聞き込み」と言った方が伝わりやすいでしょうか。
端的に言えば、人から情報を聞くことですね。人物や場所についての風評を収集したり、証言をとる為に行ったりします。
ヒアリング調査は、探偵・調査会社にとってごく基本的な調査になり、頻繁に行うものです。
幅広く利用されますが、個人のお客様なら縁談関係の調査、法人のお客様なら採用時や取引先企業の与信調査などのご依頼の時に行われることが多いと思います。
ヒアリング対象者は本人に関わる人物。もしくは本人から直接情報を取得することもあります。
ヒアリング調査はどのように行うのですか?
本人以外の人にヒアリングするケースでは、まず調査対象者に関わる人物の中で誰から情報を取得するのがよいのか考え、ヒアリング先を選定します。
調査対象者の近隣住所、前住所近辺、勤務先、前勤務先などは基本で、あとは、本人と関わりが深そうな場所を推定して取材を行います。例えば、調査対象者がサラリーマンで単身なら住居近くの商店、夜遊びが好きな方なら近くの居酒屋なども有効な取材対象先でしょう。
近年はSNSなどから本人がどのような関係性やコミュニティをもっているのか見えることも多々ありますので、そういったデータ調査と組み合わせることも大事になってきます。
ヒアリング先が決まったら、取材を行います。
対面で行うこともあれば、電話やメールで行うこともあり、状況や時々にあわせて接触方法を選びます。
取材口実も様々で、取得したい情報を踏まえて適切な理由を用意します。
ヒアリング調査にはどんなテクニックがあるのでしょうか?
ヒアリング相手から情報を聞きだすためには、相手からの信頼を得る必要があります。
そのためには警戒心を抱かせないように相手や取材口実に合わせた性別や年齢、服装などの外見を考えて調査に臨みます。
案件の調査担当が自分であっても、ヒアリング相手によっては別の調査員に取材をお願いしたりもするんですよ。
それからもちろん、質問の仕方はとても大事です。例えば、オープン質問やクローズ質問の使い分けですね。
オープン質問とは相手が自由に回答できる質問で、クローズ質問とは「はい」や「いいえ」で答える質問など回答が限定されているものです。
これが知りたい!とクローズ質問ばかりしていると副次的な情報を聞けなくなってしまいますので、
大枠で内容を抑えるべき場合は、オープン質問が適していることが多いです。
逆に相手が答えにくい質問などはクローズ質問で聞いてあげたほうが、回答のハードルが下がります。
このように質問1つにとっても様々なことを考慮してヒアリングを行います。
ヒアリング調査を行う上での注意点はどのようなことですか?
調査対象者の耳にいれたくないという依頼者側からの要望があった場合は、調査対象者に気づかれないように調査を行うことです。
現住所や勤務先にヒアリングを行う場合、調査対象者との距離も近くなります。
あなたについてこんなことを尋ねられた、などと本人の耳に入るリスクも高くなるでしょう。
探偵として秘密裏に調査を行うため、不信感を抱かせないことや取材口実を工夫することは必須事項です。
あと、人の意見には主観が入る、ということにも注意が必要ですね。
ヒアリング先が調査対象者について好意的であればポジティブな風評が聞かれる一方、悪い印象であればネガティブな意見も聞かれるでしょう。
しかしそれは、事実とは違った思い込みや個人の好き嫌いが多分に含まれていることも往々にしてあります。
例えば、あるヒアリング先から調査対象者について「とんでもなく悪いやつだ」と聞かれたとして、そこで調査対象者が悪人であると断定するのは早計です。
テイタンの理念の中でも、「お客様のみならず、縁あって調査することになったみなさまに対しても誠実に業務に対応します。」という一文があります。
調査対象となった方に対して失礼がないように、どんな人に取材したとしても、俯瞰的な目線を忘れず、
調査対象者とヒアリング先の関係性や事情を考慮したうえで、事実が何かを判断する必要があります。
そのためになるべく多くの人にヒアリングすることも大事でしょうね。
ただし風評として”こういう意見が聞かれた”というのは、また一つの事実であるのも確かです。
判断の際には慎重な対応が求められるでしょう。
ヒアリング調査を行う上で大変なことはどのようなことですか?
都市部は特にそうですが、人間関係が希薄になってきている影響は大きいです。
昔ほど近所付き合いもないですし、マンション等だと調査対象者の隣に住んでいる人に話を聞いても何にも情報が得られないということもざらにありますよ。
そういった時はアプローチ方法を変えて、取材先を考えるのも重要です。
常にアンテナをはって、時代にあわせた調査をしていくのは必須ですね。
それから、大変なことというより重要なことですが、法令遵守。
私たちは”探偵業の業務の適正化に関する法律”(通称:探偵業法)という法律に管理されていますが、この中でしてはいけないことがしっかり定められています。
もちろん探偵業法以外の法律も守ったうえで調査を行います。
一般の方が、ご自身で調査をされたという話も稀に聞くのですが、うっかり違法行為をしていたなどということにもなりかねないので注意が必要です。
ヒアリング調査の特徴はどんなことでしょうか?
人から得られる非公開情報は貴重なものです。
近年ではIT普及により個人の発信力が高まってきているので、ネットなどにある公開情報だけでも多くの情報が取得できます。
しかし、その公開されている情報の裏には、それを発信した人のみが持っている重要な情報がたくさんあったり、そもそも発信していない人も沢山います。
ネットでどれだけ調査してもわからなかった情報が、人にちょっと聞いてみたらすぐわかったなんてことはよくあることです。
いくら情報社会になったとしても人の世である限り、人から得られる情報の貴重さは変わらないのではないでしょうか。
ありがとうございました。
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